震災時は、猫と「同伴避難」しよう!避難の方法と準備する物リスト
震災時の愛猫との同伴避難の方法・準備する物とは?
この記事を読むための時間:3分
いつ起きるかわからない震災。もしもの時には大切な家族である猫も一緒に「同伴避難」することが推奨されています。
しかし、猫との同行避難にはキャットフードやケージなど、特別な準備が必要です。そこでこの記事では、震災時に猫と避難する方法とそのための準備を紹介します。
いざという時に焦らないよう、飼い主さんはしっかりチェックしておいてくださいね。
震災がおきたら、猫も一緒に避難しよう
震災がおきて避難する時には、迷わず飼い猫も一緒に避難しましょう。
2011年の東日本大震災の際には「ペットと同行避難する」という認識が周知されていなかったため、多くのペットが置き去りにされて衰弱したり、はぐれたりしてしまいました。今でも飼い主の元に戻れないペットがたくさんいるのです。
大切な家族であるペットを守るために、災害発生時にはひとまず猫も連れて避難所へ向かってください。あらかじめ避難所にペットは受け入れ可能か問い合わせておくのもおすすめです。
「同伴避難」とは?「同行避難」との違い
「同伴避難」とは、一時避難後そのままペットも一緒に避難所で過ごす事を指します。「同伴避難」が可能かどうかは自治体や避難所によって異なります。
一方、「同行避難」とは、災害発生時に飼い主がペットの動物を連れて一緒に避難すること。災害発生時の一時避難は、基本的にどの避難所もペットの同行を受け入れてくれるはずです。
その後、「同伴避難」を受け入れないと自治体や避難所が判断すると、ペット同伴の人は他の避難所へ行くか、自宅や車で過ごすことになります。
猫との避難の方法
震災が発生して避難する際には、猫はキャリーに入れて移動してください。
そのまま抱きかかえていると、怯えて興奮した猫が逃げ出してはぐれてしまう可能性が。また、ハーネスやリードだけでは、落下物・障害物で怪我をしてしまうこともあります。
このような理由から、キャリーバッグやキャリーケースに入れて腕で持つ、もしくは背負うのがおすすめです。万が一ですが、突然キャリーの扉が開いてしまうこともあるので、ガムテープでとめるなどの工夫もできると良いですね。
同伴避難中、猫たちはどう過ごせる?
避難の仕方がわかったら、次に気になるのが「猫は避難所でどう過ごすことができるのか」ではないでしょうか?
ここからは、基本的な避難所での過ごし方を紹介します。
室内では基本ケージの中
室内の避難所の中では、猫などのペットはケージやキャリーの中に入れておくことになるはずです。ケージから出すときは屋外に出るようにと言われるのではないでしょうか。
避難所には、猫アレルギーの方や動物が苦手な方もいます。また、小さな子どもやお年寄りもいて、いつもは大人しい猫でも慣れない環境に興奮して他人を傷付けてしまうかもしれません。
反対に知らない人や放し飼いの犬などに、怪我をさせられたり病気をうつされたりする可能性もあります。窮屈で可哀想に感じるかもしれませんが、周囲の人と愛猫のためにもケージに入っていてもらいましょう。
過ごす場所は自治体や避難所による
避難所では、必ずしも猫と飼い主が同じ場所で過ごせるとは限りません。避難所でのペットの過ごす場所などの取り決めは自治体や各避難所に判断を委ねられています。
例えば、狭い避難所ではペットのケージを屋外に並べて飼い主さんが外まで会いに行くシステムを採用していることもあります。また、学校の避難所で動物アレルギーの方に配慮して、ペット同行の方とその他の方で過ごす教室を分けるという対策をとる場合もあるようです。
ペット用の救援物資は届くのが遅い可能性も
東日本大震災後の初期には、ペット用の救援物資の緊急性が認められず、またガソリン不足もありペット用の救援物資は届くのが遅くなったという報告があります。
比較的被害の小さい震災でも、近くのコンビニやペットショップが営業を停止してしまう可能性も考えられます。
「配給があるだろう」「自治体が備蓄しているだろう」などと軽く考えず、最低でも5日分、できれば7日分以上のフードや物資を準備しておいてください。
震災避難のために準備する猫用品リスト
震災で避難する時のために、何を準備しておけば良いのでしょうか?
ここからは、「震災避難のために準備する猫用品リスト」を紹介します。
避難時には飼い主さんの人間用の荷物もあるので、持てる量に限度がありますよね。そこで、この記事では優先順位の高いものから紹介していきます。
必ず持って行きたいものリスト
- フード、水
- 療法食・薬
- 食器
- ワクチン接種状況、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報
- ペットの写真
- キャリーケース
- ケージ
フードや水、薬などは必ず持って行きたいものです。フードは食べ慣れたもので、かつゴミがかさばらないものがおすすめ。水は軟水を用意しましょう。食器はフード用・水用に2つあると便利です。
怪我や体調を崩す可能性を考えて、ワクチン接種・健康状態などの情報を忘れずに。ペットの写真は、はぐれてしまった時に役立ちます。
できれば持って行きたいものリスト
- ポータブルトイレ、猫砂
- 排泄物の処理用具
- ペットシーツ
- タオル
上記は、少しでも猫が過ごしやすい環境にするためにできれば持って行きたいものです。特に寒い季節には、シーツやタオルなどがあると防寒に役立ちます。猫砂は新聞紙をちぎったもので代用可能です。
震災避難のために備えておくことは?
食べ物や物資以外にも、備えておきたいことがあります。
健康管理
まずは健康管理です。震災での同伴避難時には、はぐれてしまったり他の動物と接触したりする可能性がつきもの。免疫力が弱まっていると、病気にかかりやすくなってしまいます。
栄養のある食事やストレス発散で免疫力を高めてあげてください。また、感染症予防のワクチン接種をして、去勢・避妊手術もすませておくのが理想です。
迷子対策
震災の混乱の中で猫とはぐれてしまうと大変ですが、はぐれてしまう可能性は決して低くありません。迷子対策をしっかりとしておきましょう。
首輪に飼い主の連絡先を記載しておく他、GPSの装着も効果的です。また、首輪が取れてしまっても安心な「マイクロチップを埋め込む」という策をとる方も増えています。
キャリーやケージに慣れさせておく
猫に、避難時に使うキャリーバッグやケージに慣れてもらっておくことも大切です。慣れない環境は、猫にとって大きなストレス。また、すぐに避難したい時に、キャリーを嫌がって入ってくれないと、逃げるまでにタイムロスが生じてしまいます。
時々中に入ってもらったり、キャリーバッグでお出かけしてみたりしておくと良いですよ。
震災時には、猫と同伴避難できるようにしておこう!
震災発生時、猫の飼い主さんは自分の命だけでなく、大事な愛猫の命も守らなければなりません。また、はぐれてしまった時の迷子対策も重要です。長期間の同伴避難所生活を迫られても安心して過ごせるよう、準備しておきましょう。
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